「ありがとう」の溢れる現場
コモンビートの活動はいつも、「ありがとう」で溢れています。
ミュージカルのステージには、本当に多くの人が関わり、その人たちの想いが集結して、舞台の幕があがります。
だから、「自分が頑張ったから」なんて思えることがありません。
舞台を作った仲間、そしてその舞台を支えてくれた多くのかけがえのない仲間たちへの感謝が、次の仲間を支える原動力になります。
「だから自分も、次の誰かを支えに行く」
こうしてキャストは、次の舞台を支える仲間となり、100人を超える会場スタッフが全国から集まって来てくれます。
しかしコロナは、その循環の生まれる活動を止めてしまいました。
一度止まった循環を、再起動する
コロナで、活動が止まりました。
リアルな空間で、密なコミュニケーションで作り上げていた私たちのプログラムは、全てをストップせざるを得なくなりました。
準備をしていた全てのプログラムは中止され、支える「次」がいつなのかわからなくなり、むしろ身近な日々の生活で支えるべきことが増えました。
そして2022年、状況が少しづつ変わりはじめたものの、予断の許さない状況が続く中、再始動を宣言します。
一旦止まった循環をもう一度回転させることができるのか?
実際に動かしてみると、並大抵のことではありません。
動き続けていたからこそ、動いていた
循環とはそういうものだということを思い知らされます。
しかし同時に、
だから動かさないと、動かない
これまで支えてきてくれた人のために、そしてこんな不安な社会だからこそ、未来のキャストのために。
でも、キャスト(出演者)がいなければ何も始まりません。
ですが、この不確実な社会環境の中で、たくさんの仲間が手を挙げてくれたのです。
そしてその応援に駆けつけてくれたたくさんの仲間、オンラインの配信で見てくれた仲間、たくさんのスタッフに支えられ、7月に東京、10月に大阪の公演を終えることができました。
恩返し、という、恩送り
コモンビートの恩返しは、次の人を支える恩送りといえます。
そんな私も創設者といえど、コモンビートから受け取ったギフトは計りしれないほど大きくて、生涯かけても返しきれないほどです。
全国から、何万円もの交通費をかけて、現場を支えに来る何百人という仲間の姿があります。
これが仕事や労働だったら、その経費や対価が見合わなければ、きっと人は計算をしてしまい、行動には繋がりません。
でもこれは、義務でもなく、労働でもなく、仕事でもない、自らの意志で判断していいこと。
だから、お金や時間のことだけで計算しきれない、自らの価値として見出してくれています。
もちろん興行はお金でしか清算のできない運営費用があるため、チケットという形で最低限の補填をしています。
でも共感と信頼から生まれるギフトの循環には、お金が入り込む余地がありません。
何にも代え難いギフト、
それを受け取った経験こそが、
私たちが誰かを支える
ギフトへと繋がっていく。
そしてギフトが循環していくのだと。
私たちは、
微力かもしれないけれど、
無力じゃない。
そんなことを感じた、コモンビート再開公演 関西10/2でした。
みんな、いつも、ありがとう。
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