起業のタイミングを知りたい
起業の支援をしている中で、 1番よく聞かれる事は、起業のタイミングです。
僕はいつも、同じ答えをします。
大抵の場合、「えっ」という顔をされます。
と聞くと、
そうなんですね。
最後の質問には、ほとんどの場合、答えられません。
そうなんです、準備はいつまでたっても、整わないのです。
始めるから、始まる
私は18歳で起業したのですが、 そもそも起業するつもりはありませんでした。
18歳から始めたいろいろな仕事も、年始になって確定申告をしなければならないということを知ります。
最初の年は、個人事業主としての届け出も出していなかったので、白色申告でしたが、20歳の頃にはもう手慣れていました。
その後、 ミュージック貴社のミュージシャンの活動を支援したいと思い、CDをインターネットで視聴する取り組みを始めました。
そんな中、ある大きな印刷会社が、音楽配信を事業化したいということで、相談に来ました。
私がプロデューサーとして事業を始めることになったのですが、相手はそれはそれは大きな会社。
会社を説得するには、個人の口座にお金を振り込むようなことはできないから、会社を作ってくれと言われたのです。
会社なんて作りたくないのになぁ・・・そんなことを思いながら、とりあえず私は本屋さんに行って「 1週間でできる会社の作り方」 という本を買ってきて、そして1週間で会社をつくりました。
これが私の会社の始まりです。
それから30社近くの起業や経営に携わりましたが、この軽いノリが始まりです。もしこの「会社の銀行口座ををつくってくれ」がなければきっとその後は無かったでしょう。
もし、起業とは、会社とは、、、みたいなことを調べて考えていたら、きっと面倒くさいと思って、やめていたかもしれません。
始めるから、始まったのです。
肩書きと環境が、人を育てる
会社を経営していても、誰をリーダーにするかという議論は尽きません。
そういう話ばかりが出ますが、結果は誰にもわかりません。
私が経営してきた会社でも、期待を込めて抜擢することがよくあります。
「あなたなら、きっとできます」
心の中では期待が半分、不安が半分であったとしても、そう思っていることは事実ですから、期待を込めて任せます。
あるときに、私に同行をしたマネージャーが
と言ってきました。
役割をお願いした時は、正直不安のほうが勝っていましたが、半年後、彼の顔はすでにリーダーになっていました。
つまり、肩書きやポジションが、彼の立ち姿を変えていったのです。
もちろん、むやみやたらに、仕事を押しつけるような形で始めさせるのは違いますし、本人がやりたいと思わなければ成長は難しいですが、意識が変わると行動が変わっていく姿を実感しました。
会社では、このような肩書きや環境を自分でつくることはなかなかできません。
起業とは、こうした肩書きや環境を、自分でつくることができるのです。
起業とは、自分の足で歩いていくという宣言
起業とは、何かしらの事業をはじめることです。
その事業はまだ種蒔きかもしれませんし、芽が出ているかもしれません。
そんなことはどうでもいいのです。
起業とは、「自分の足で歩いていくという宣言」なのです。
これは、誰かに頼らないという宣言ではありません。
起業とは、特定の会社に依存して頼ることをやめて、
いろいろな人に頼って自分で歩いていきたいという表れです。
その事業が、すでに成り立っているかどうかなんて関係ありません。
起業しても、収入がない人も多くいます。
自分の理想に向かって、事業にしていこうという宣言って、とっても素敵じゃないですか!
いつかやろうと思っています。これから考えます。その時が来たら起業します・・・そんな「やるやる詐欺」のような人は、みなさんは応援できますか?
でも、決めて歩いた人なら、応援できます。
実際に、何かやっているわけですから。
肩書きや環境は、自分で作ってもいいのです。作れるのです。
自分が起業家として育つ環境をつるから、新しい出会いと可能性が生まれるのです。
それが起業であり、始めるから、始まるのです。
会社の創業とは、みんなで歩いていくという宣言
これに対し、会社(団体などを含む)の創業とは、みんなで歩いていくという宣言です。
個人事業はその名のとおり、個人の事業です。
いつまで経っても、特定の個人を応援をする人が集まっていることには変わりがありません。
ですから、個人が辞めれば終わりですし、生きている間の時間で終わるという宣言でもあります。
法人を作るかどうかを相談された時に、いつも聞くことがあります。
また、コモンビートがまだ任意団体だったころ、法人にすべきかどうかで議論をしていたことがあります。
どっちも死ぬ話がでてきて申し訳ないのですが・・・
人間は不死身ではないので、誰かに依存をしていると関わる多く人がその影響を受けるので、組織も誰かに依存をさせないことが大切です。
(この話はまたどこかで)
会社は、みんなで苦楽を分かち合うことができる、とっても素敵な仕組みです。
法人というのは、法のもとに人格を持った人として認められたものです。
だから名前も誕生日もありますし、生きる目的も定められますし、生まれることも終わることも可能です。
(ひとつ大きく違うのは、分割したり合体したりすることでしょう😅)
もちろん、最初は株主1名、社長1名かもしれません。
でも、
会社をつくって経営をするということは、思いを仲間と共有してチームとなり、事業を大きく成長させて、未来に残していくぞ!という姿勢の表れです。
そういう思いがあるのなら、すぐにでも法人を設立すべきなのです。
起業も、創業も、想いがあれば、ためらう必要はない
繰り返しになりますが、起業も創業も、ただの宣言です。
自分の想いや姿勢を表す、1つの表現です。
私は起業をしてしまったので、新しく事業を起こす時に起業という言葉を意識することもありませんが、いつも「時が来たので、始めた。」という感覚です。
法人化のタイミングについても、いろいろなサイトでメリットやデメリットとか書かれていたり、税金の比較などが書かれていますが、正直、どうでもいい話です。
そんな細かいことを比較することに、何の意味があるのでしょうか。
だって、やりたい方向があれば、遅かれ早かれやってくるわけですから、その細かい差で悩む必要なんてないのです。
もし法人がうまくいかなくなったら、そのまま省電力モードで動かしておけばいいし、コストがかかるなら休眠させてもいい、あるいは解散させてもいい、合併をさせることもできますが、私は名前を変えて始めることも多くあります。
ただの、箱ですが、やってみるといろいろな使い方があることもわかってきます。これもやってみないとわからないです。
会社は設立とか均等割とか諸手続とか、多少の出費や面倒な申請などもありますが、その最低限をクリアすれば、ほとんどノーリスクだと思います。
むしろ可能性を増やすことに繫がるし、ビジネスや出会いは突然訪れるので、いざという時に会社を設立していては遅いこともあるので、やっぱり最低でも1つくらいは持って置いたほうがいいんじゃないかと思います。
私もふり返れば、法人設立から3年くらい経って、何となくわかってきた感覚がありました。
その経験もあって、新しく会社を設立する人の気持ちもとってもよくわかります。
それも経験のひとつとして誰かを支援できるネタにさえなりますよね。
いつ起業する?
いつ会社をつくる?
もう迷うことは、何もないはずです。
始めるなら、早くはじめたほうが、早く可能性は広がりますよ。