他人が従わずイライラし、他人に従ってイライラしている
だいたい、人は他責だ。
自分が正しいと思っている。
あるいは、自分が正しいと確証ができないので、他人が悪いと決めつける。
もちろん、正しいと思うこと/伝えること自体は、それに問題があるわけではない。
しかし、たいていは自分の思い通りにならないことで、人はイライラしている。
自分の都合で描いたプランに、他人が従わないことで、イライラしている。
ではあなたは、他人に従ってイライラしていないだろうか。
夫婦にしても、仕事にしても、政治にしても、、、、
どちらにせよ、なんだか、イライラしている。
イライラしている人の多くが、「思い通りにならないと感じること」が原因じゃないだろうか。
言った通りに、なぜしない?
依頼したことが進まない
そんな時に出てくる愚痴はこんなものだ。
大切なポイントが違う。
言っている意味が違う。
なんでこんなことができないのだろうか。
なんで、言った通りにできないの?
残念ながら、全ては、あなたのせいである。
他人は、あなたではない。
わかってくれていると思っているのは、自分の甘えだ。
言葉で発しないと伝わらないし、伝えたつもりでも伝わっていない。
99%は伝わらないし、人は、間違った捉え方や解釈もする。
根気よく、何回も、あらゆる視点から伝える必要がある。
それでも伝わったかどうか、わからない。
そして、本当に伝えたいなら、
相手が受け止められるボールで投げなければ、キャッチできない
ということ。
ほとんどが、自分の都合で、相手を見てボールを投げていない。
利き手も知らない。
心の状態も聞きたくない。
そんな身勝手なボールは、むしろ、受け取ってもらえない。
思い通りになる世界
自分の思い通りになる世界は、あるのだろうか。
それは、自分の思いに問いかける必要がある。
それが、あなたの本当に想い描いている世界なのだろうか
ということを。
私たちが生きている現実の世界で叶えたいのであれば、当たり前のことに向き合わなければならない。
他人は他人
まず1つは、他人は他人であるということだ。
つまり、自分ではないということ。
だから、他人を100%コントロールすることは無理だ。
自分を100%コントロールされることも無理なように。
もし本当にコントロールしたければ、優秀なロボットでも雇うと良い。
(それでもたいていは、言うことを聞いてくれないものだから。パソコンやプリンターも機嫌が悪くなる。)
思い込みを捨てる
そしてもう一つは、自分の思い込みを捨てるということだ。
自分の思い通りになる理想の世界は、夢の中だ。
いまこの瞬間の幸せも、生きているシステムに居られるのも、夢の世界ではない。
自分だけの理想や夢は、自分の中だけの限界の世界だ。
もっと広い世界があり、もっと理想の世界が待っているかもしれない。
それを人と一緒に作っていくのが社会であり、未来である。
今日までもそうやって世界が受け継がれてきている。
どの時代に生きてきた人も、同じように考え、そして人と一緒につくってきた。
そう考えると、あなたと違う役割や、あなたと違う感性を持った人と、一緒に新しい世界を作ることがどれだけ素晴らしいことなのかということがわかるはずだ。
あらゆる人が存在し、あらゆる役割があって、そして社会は成り立っている。
それが本当の多様性であり、循環であり、創造なのだ。
想いを叶えるプロセス
想いを叶えるのは、自分の行動からしか生まれない。
しかし、自分の本当の想いを見つけてそれを叶えるには、人と一緒に叶える以外の方法がない。
そして、人を思い通りに動かすことでは、それを実現することができない。
自分の描く世界は、本当に小さい。
誰かを思い通りにしたいという発想では、何も実現しない。
他責をしている人を見ると、いつか自分にもその矢が飛んでくるような危機感を感じる。
いつかは自分も責められるんだろう、と。
他人を動かしたいなら、自分が動くことだ。
そして他の人をよく理解して、その人が動いてしまうような感性に働きかけることだ。
そうすれば、あなたの想いに共感をして、相手が自ら動こうとしてくれるはずだ。
考える前に、ひと呼吸おいて、感じてみよう。
そうすれば、何かが一歩、進むはずだ。