目標を「唯一の選択肢」にすると、無限の可能性を逃してしまう 〜プランBは可能性を広げるチャンス

段取りの技術

プランB

目的に向かって、最適な活動をしていくことが段取りです。

段取りをは、1つ1つの段をつくり、そこに小さなゴール条件を設定し、クリアしていく活動です。

その段の小さなゴール

たった1つだけの条件を設定しても、クリアできることはほとんどありません。

多くの場合、いくつかの条件の集まりであることもあれば、条件によって次の段のプラン(選択肢)をいくつか揃えます。

段のゴールが1つだけではなく、それ以外のプランを考えていくケースがとても多くあります。

一方、

これしかゴールではない。唯一で絶対である。

という設定は危険です。

たとえば、

受検に合格することだけがゴール

と設定しているからか、受検に失敗をして命を絶つ人がいます。

もちろんこの場合、本人だけでなく周りもそのような設定をして、追い込んでいるのかもしれません。

それ(合格)だけがゴール

本当にそうでしょうか?

人のゴールは様々です。

受検に失敗をしても、新しい可能性が出てきたともいえます。

今年2015年、ノーベル医学生理学賞を受賞した大村さんの会見にもありましたが、ほとんどの発見にはその何百倍もの失敗があったわけです。

成功に向かって、無数の失敗を繰り返したからこそ、失敗から学んだ経験の1つ1つが結びつき、成功までの線や面、立体を組み上げていったわけです。

ゴール設定もたった1つということはありません。

大きなゴールに向かう、ただの通過点です。

ミュージカルの公演を毎年全国で行っていますが、使用するホールもほぼ全てが抽選です。

要するに、

くじ引きで未来を決める

という状態です。

まさに、です。

たった1回で当たりが出れば良いですが、最近は中小のホールがないので倍率が年々上がっています。

ですから、1か所で決めた日だけを想定することはできません。

いくつもの場所いくつもの日程

などの選択肢を作り、ベストを目指します。

くじ引きばかりはは努力でなんともなりません。。。祈るのみです。

ベストな場所、ベストなホールでなくとも、プランBとなったホールであっても、

公演をすることが目的(もっといえば、公演を成功させることが目的)

なので、

ホールがない

という選択はありえないのです。

公演をする段取りにおいては、

ホールを確保する → 次の段に進める

という条件なのです。

 

1つ1つの段の設定は、

プランA (ベスト)プランBプランCプランD

という形で、いくつものゴールのうちのベストがあるという考え方が最適です。

プランBにする場合にも、ベストではないが次の段を設定できる1つのゴールになり、新しいスタートになるのです。

段はクリアするものですが、新しくスタートする場所でもあります。

それは、想像していたプランAのゴールよりも新しい可能性を広げてくれるかもしれません。

たった一つにこだわりすぎることは、無限の可能性を捨てることになりかねません。

なぜなら、ベストと思っていたものは自分の想像の範囲内です。これまでの自分の知識や経験から出てきたベストです。そのベストを出した条件は、経験となる前

提が違っていれば、もっと違うベストになったかもしれません。

ですから今以上に想像を超える可能性を秘めているのでです。

想定外が新しい可能性を生み出してくれる、そんなプランBを用意しておくと、プランAのベストでなくともワクワクしてゴール(段)を目指すことができるはずです。

 

自分の可能性を広げるチャンス

段取りをしてプランBになった時には、そんな捉え方で自身の可能性に賭けてみましょう。