段取りは社会を変える ~最高の環境を用意する縁の下の力持ち

段取りの技術

段取りの醍醐味

表舞台を支える裏方にとって、段取りがスムーズにいった時ほど、

このポジションをやっててよかった
と、心から感じます。
段取りの目的は目標達成ですから、まず、
予定どおり目標に達すること
ができれば、
よしっ!
となるわけです。
でも、それ以上にテンションが上がるのは、
表舞台の人が、段取り以上に素晴らしい発揮をして結果が出せた時
です。
裏方の段取りのミッションの1つに、
最も表舞台の人が発揮しやすい環境を作る
ということがあります。

たとえばスポーツトレーナーの人は、コンディションを見て、調整するなどして、
試合は選手に任せる
わけです。

あくまでも、事前の準備をして、
最高に発揮できる環境を用意
し、本番(ライブ)環境においても、
最後まで発揮し続けられるように段取りし続ける
のです。

結果を託す

のです。

これはミュージカルなどのショーも同じです。
いくら裏方が頑張ろうが、準備をしようが、最後は、
舞台に上がったキャストに委ねるしかない
のです。
裏方がノコノコ表舞台に行くこともできなければ、余計なアドバイスをすることもできません。

事前に最高の準備をして、
本番(ライブ)中は最高の支えをして、
幕が下りるのを見届けるのです。

だから、終わった時は安堵の気持ちでいっぱいです。

あー、よかった。
そして、

事故が起こらずに・・・
もちろん、素晴らしい公演を望んでいますが、

まずは、何事もなく幕が上がり、幕が下ろせたことに、ホッとします。

段取り屋にとって、

進行が途中で止まることほど恐ろしいことはありません。

まずは予定どおりいくこと。

そして、

キャストも、お客さんも満足であれば、それが私たちの満足だ
と思うのです。

でもこれは、スポーツやミュージカルだけが特別なものではありません。

私たちの仕事のほとんどは裏方ではないでしょうか。

製品を作っても、使う人が主役です。
そしてその製品を使った何か別の目的があり、それを達成するためにあります。

製品を買うことそのものがは目的ではありません。

料理を作っても、食べる人たちが主役です。
食べる人達の胃袋の満足もありますが、そこで楽しんだ会話や人と人の繋がりが本当の目的です。

空腹を満たすだけが料理の目的ではありません。

私たちの毎日の仕事は、そうした本当の目的を達成するためにあります。

売上の達成など、目先でいろいろな達成目標があります。

社内での結果は、決して表舞台ではありません。

私たちが日本の食文化を支えているんだ

私たちが日本の経済を支えているんだ

表舞台をどう位置づけるか

裏方をどう位置づけるか

それは私たち次第です。


あらゆる人が裏方・段取り屋の自負(※)を持つことで、
表舞台の人(すべての人)が人生を豊かにできるような
最高の環境を用意する縁の下の力持ちとなり、
良い社会を創っていけるのだと思います。

※段取リズムが提唱する、段取りイズム=段取り主義