料理を作る機会というのは、家ご飯が一番多いでしょう。
主に自分や家族のために作ることもありますが、ゲストが来る時もあります。
家族向けの料理であれば、家族のことだけを考えていれば良いですが、ゲストも一緒となると考えることが増えます。
ゲストが参加するごはんでは、いつもの家族ごはんとは違う段取りをしなければなりません。
一体、何が通常と異なるのでしょうか。
たとえば、自分の高齢の両親が来るとします。
もしかしたらあまり脂っこいものは苦手かもしれませんね。
たとえば、友人が子どもを連れてくるとします。
育児に気を遣っている食材があるかもしれませんし、アレルギーを持っているかもしれません。
どうでしょうか?
いつも通りの段取りをすれば良いわけではありませんよね。
つまり、
相手によって段取りが変わる
ということです。
料理を作る上では、たとえば、こんなことを考えます。
持病体調(健康)体質(アレルギー)好み(好き嫌い)
などなど。
自分の家族であればある程度わかっていますが、始めて食事を一緒にする人であると、こういった情報を持っていません。
段取りは現状把握が大切です。
ですが、その現状把握ができずに、料理を作ろうとしたらどういうことがおこるのでしょうか。
最悪、相手は食べられないかもしれません。
牛乳と卵のアレルギーだからこのバースデーケーキは食べられない
せっかくのケーキも食べてもらえなければ残念でなりません。
相手に合わせていたら何も作れない?
もしあなたが料理店のマスターであれば、お客を拒めばいいかもしれません。
レストランなどは、客が好んで入ってくるので、お客さんに合わせて料理を作る必要はありません。
でも、あなたが作る料理は、自分の家や相手の家など、相手に合わせることを少しは考えておく必要があります。
相手が自分に合わせてくれる料理店を経営している場合と、自分が相手に合わせる家庭料理は全く異なります。
オレの作ったものを食え!
ラーメン屋のオヤジであればそのスタンスでもいいのですが、食べるのは相手です。
それはまるで、食事ではなく作品です。
いくら得意でも、朝からカツ丼を作られても、少なくとも私は食べたいとは思いません。
また、最近では食物アレルギーに気を遣うことが増えています。
本人の意志とは関係のない形でアレルギーは反応してしまいます。
食べたくても食べられないということがあります。
せっかくの料理も、全く手をつけてもらえなければ、やはり料理を作った意味がありません。
私の周りでも大豆アレルギーの人がいます。
醤油は大丈夫だけれど、チョコレートはダメ。
え?チョコレートに大豆???
知らないと、なかなか難しいものです。
このように段取りをする中でも、相手などの状況を理解することのはとても大切です。
この相手とは、目的を達成して見せる相手と、一緒に目標を達成する仲間とがあります。
一緒に活動をしていても、何か乗り気でないように見えることがあります。
その乗り気でなさそうな状況に腹を立てることもあるでしょう。
気合いが足りない!と一蹴したところで、きっと何も解決しません。< /div>
それよりも、
単に元気がないのか、体調が悪いのか何か大きな出来事があったのか
ということを聞いて寄り添ってみることも必要です。
無理矢理進めても、こちらもストレスが溜まるだけです。
あるときには、飼い猫が亡くなってしまってショックを受けているということがありました。
あるときには、持病が再発して体調が悪いということもありました。
あるときには、失恋した直後だったということもありました。
自分だったらどうでしょうか?
いろいろな事情や背景がありますよね。
どんな時でもテンション高く出来れば良いですが、受け止めきれず複雑な心を持ったままの時もあるはずです。
仕事とプライベートは別?
それはそうかもしれませんが、人は、プライベートという名の人生の上に仕事が乗っています。
段取りは自分の都合だけで進められるものではなく、相手の状態も十分に考慮する必要があります。
仲間を引きずって進んで、それでゴールをしても、本当のゴールといえるでしょうか。
また、相手には、仕事の完成を伝える上司などもいますが、そこにも状況というものがあります。
報告のタイミングを間違えば、成果も成果として受け取ってもらえません。
複雑な心境の時に聞く報告は、耳に入ってこないかもしれません。
せっかく段取りをしてきたわけですから、最後は良い形で受け入れてもらいたいものです。
ですから、タイミングも含め、良い状況を見計らう必要があります。
段取りにおいては、常に相手の状態を把握することはとても大切なことですね。
料理も出すタイミングがあります。
食事の最初にデザートは出てきません。
人によっては、そんなに周りを気にしすぎるのはおかしい!?という人もいるでしょう。
過剰に気にするのはいけませんが、段取りの目的を達成させるために、少しだけ相手の状況を確認するセンサーを働かせてみてはいかがでしょうか?
きっと、その気遣いがあなたの段取りに潤いを与えてくれるに違いありません。