森と未来と共感起業

社会・地球と感性

共感起業のはじまりは、まず自分の共感から。
自分の中にある価値観が、社会や自然などへの想いを共にする人と重なり合わされ、共感することによって、一歩が始まります。

世界から注目される、日本の森林浴と世界初の試み

本日、一般社団法人森と未来からプレスリリースが出ました。

【プレスリリース】世界初、森林浴発祥の地をめぐるインバウンドツアーの実施 | 森と未来 ―森林浴(shinrin-yoku)で都会の人と、地域の森を繋ぐ―
世界最大の森林浴ネットワークと提携し、日本の魅力を世界に発信一般社団法人森と未来(以下、森と未来)は、森林浴を通じて森林と都市を繋ぐことを目的として2015年に設立し、これまで森林空間を活用したプログラム開発及び人材育成を国内外へ約60社4...

日本の森林の現状や森林浴については、プレスリリースに詳しく書いてありますが、加えて、是非この本を読んでいただきたいです!

Bitly

世界から注目を集める森林浴。
日本発祥でshinrin-yokuという日本語もそのまま世界で通用するんですよ。

世界中のひとたちは、日本ではみんな森林浴をしていて、森林での治療は一般的で、森林浴を実施する企業もたくさんあって・・・と思っています。

でもどうでしょう?

どこを探してもそんな企業はありませんよね。

もちろん、森でリトリートをする会社があったり、研修をする会社はあっても、森を「研修場所」として見ていることがほとんど。もちろん、オフサイト研修にはそれなりの意味はありますし、自然の中で実施する効果はあります。

でも、本当に森林のことを知り、循環や影響のことを知り、生態系の一部としての森への想いに溢れ、森林や日本の伝統や文化、そして森林浴の医療効果の語り、森林浴のプログラムを実施できる森林浴ファシリテーターを日本中で育てている組織は、この「一般社団法人森と未来」しかありません。

これまでにも、森林浴を目的に、観光として自然体験を目的に旅行をしている人は数多くいました。もちろん、森林浴をする個人としての旅行もあったでしょう。

今回提供するものは、日本で生まれた森林浴の歴史や効果について、日本の森林を巡り専門家から学ぶインバウンド向けのツアー
森林浴発祥の地である日本で、森林浴を学ぶということは、後にも先にも今回が始めての試みなのです。

森林浴で、起業

代表の小野なぎささんとは、15年ほど前にお会いしてから、それぞれ別の会社に居ながらも、それぞれが同じ会社に買収され、結果的に同じ会社のメンバーとなりました。

「僕はいつクビになってもいいから、なんでも責任とるから、みんなやりたいことやりなよ〜」
団体の代表やベンチャーの役員をしながら、事業売却の成り行きで40歳を過ぎて初めて就職をしてみた、という不良サラリーマンの私の部署に、運良く(運悪く)…配属されました😂

大学時代から森林の研究をしてきた小野さんは、この会社で森林浴ができないこと、どうやって実現させていくかを、幾度となく相談しにきました。

「もう、起業するしかないね!大丈夫、応援するよ!」

そんな無責任な発言の上司であった私は、小野さんが退職をしてから、かれこれ10年ほど、この事業に関わっています。

小野さんの森林への想いは、ずっと聞いていましたから、私も少しづつ理解が進んでいました。そして、あまり森林に関心のなかった僕も、この人がやらなければ、森林の未来いや日本の未来はないと心を動かされました。

10年前、SDGsって何?というくらいの時代です。
森林浴で起業なんて、無謀でしかありません。
でも、できるかできないかではなく、やることに意味があるのです。
やることを決めてから、やれる方法を見つけても、遅くありません。
だって、実現させる方法なんて無限にあります。でもそれを「起業家の価値観で選ぶかどうかだけのこと」なんですから…

そして、応援され、やり続けることで、時代が追いついてくることもあるのです。

いよいよ、という時に突然のコロナ禍。
森林浴も屋外ではあるものの、実施することができません。
そんななかでも立ち止まらず、森林浴ファシリテーターの育成に踏みきり、森林への想いを持つ人たちの共感が集まり、50人もの仲間が生まれました。
正直、僕は驚きました。でも、小野さんにはきっと確信があったのでしょう。

そしていよいよ、コロナ禍が明けて、スタートなのです。

共感起業大全に書いていること

小野さんの経緯は、まさに共感起業です。
想いにはじまり、自身の価値観と社会の価値観を重ね合わせ、そして仲間や社会からの共感で事業が支えられています。

一方通行じゃないし、ひとりよがりでもありません。
森林を所有する方々が、その生態系を美しく維持/ポジティブにできたなら、もう太陽光パネルや風力発電で景観をこれ以上うしなうことはなくなります。

こうしたとても大きな存在の自然を相手に、また社会課題を相手にするビジネスというのは、いろいろと苦労をしがちです。
共感起業大全では、小野さんや森と未来についても書かせていただいていますが、社会性と事業性の両立を目指す人が、どのようにマインドや視点を変えていく必要があるのかということを、私の実践や支援での経験をもとにまとめています。

森を大切にしたい、関わる人を増やしたいという想いだけでは、ビジネスにしていくことはなかなか難しいものです。
まずは視点を変えて、そしてビジネスとしてのマインドを身につけていくことで、きっと一歩づつ近づいていきます。

自然への想い、環境への想いの溢れる方、ぜひ私も応援させてください。
みなさんの想いを、実現させていきましょう。

共感起業大全 〜長く愛される事業をつくる(著者:中島幸志)
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