段取りを踏んだのか?
ちゃんと、段取りを踏んでこい!
こんな風に、上司から叱られたことはありませんか?
段取りかぁ~
どんな段取りだよ~
なんのことだよ~
自分としては段取りをしているつもりでも、
相手にとっては段取りを踏んでいなかった、ということですね。
いずれにしても、これはつまり、
段取りができなかった
ということです。
段取りというのは、自分の考えだけで段取りを作り上げるものではありません。
つまり、自分の思い描くプランをそのまま実行しても、それはただ単に自分の思い通りにコトを進めただけです。
しかし相手にとっては、段取りができていなかったというのですから、思っていたものとは違う手順や方法が違う、あるいは要点が違っていたのでしょう。
では、この上司は何が言いたかったのでしょうか。
段取りを踏む
という形で使ったのですから、
段を踏む
という、階段のようなイメージをしているわけですね。
ですからこの上司は、
何段かある中の、ある段を踏まなかった
と言いたいわけです。
一段飛ばし、二段とばしをして、必要な段を踏まなかった
つまり、
必要な手続きや確認を飛ばした
あるいは
手順が間違っていた
ということが言いたいのです。
この仕事の成果とは、誰のものでしょうか?
あなたに与えられた仕事ではありますが、上司が上から言われた仕事あるいはその仕事の1つです。
ですから、上司の仕事でもあるわけです。
その上司はその上の上司、そして会社全体の仕事なのです。
つまり、私たちの仕事は会社の段取りの一部を担っているわけで、
大きな段取りのうちの小さな段取り
なのです。
その大きな段取りを行う人の意向を十分に捉えられなかったということなのです。
上司ともなると、仕事の達成はもちろん、それ以外に人間関係にも多くの気を遣うことも多くなります。
たとえば、いくら仕事が終わったとしても、
誰から伝えるか、何から伝えるかなど、その仕事の報告をどのようにすれば本来の目標に達成できるか
という段取りを常に考えています。
また、大きな段取りには、小さな段取りがいくつも含まれています。
ですから、
1.大きな段取りが何か。
2.自分が担う段取りはどういう役割を担っているのか。
3.どんな手順やポイントを含めば目的となるのか。
ということを、お互いに握らなければ小さな段取りが達成したとは言えないのです。
段取りは、いろいろな段取りが隣り合わせにあり、そして密接に繋がっています。
自分の段取りだけを考えてイメージしたとおりのゴールを設定しても、それは真の段取りをしたとはいえません。
一緒に作って、一緒に踏んでいく
それが段取りの前提となる心得なのです。