5.しくみを最大限利用する ~住宅ローンの繰り上げ返済をしない5つの理由

しくみを知る

「家を買う」ということを促進させようと、国や金融機関は様々な借入しやすい仕組みを用意しています。

住宅ローン金利の優遇や税金の控除など様々な制度があり、毎年のように内容が変わっています。

金利の優遇

低金利の時代にも関わらず、住宅ローンにはさらに金利優遇という名の「ディスカウント」が各銀行で設定されています。

数千万円の借金に対して、35年2%でローンが組めるというのは、よく考えるとすごいことです。

そこに加えて2%から1%を優遇したりするわけですから、単純にいえば利子の総額が半分になったということです。

たとえば35年で1000万円の利子が500万円になるわけですから、とても素晴らしい制度です。
(年間14万円、毎月1万円ちょっと得することになります。)

普通のサラリーマンが窓口に相談して、数千万円を貸してくれといってもかなり難しいでしょう。

金利を下げてくれと交渉をしても何か条件がない限りあまり下がることもありません。

借金でこれほどの金利優遇があるのは、家や車くらいではないでしょうか。

税金の控除

新築を買った場合に税金が控除される「住宅借入金等特別控除」があります。

住宅借入金等特別控除」は、住宅ローンの借金の1%を税金から控除しますよ、ということです。

上限や期間は購入した年によって変化しますが、たとえば、3000万円の住宅ローンが残っていたら、税金がそのまま1%の30万円引かれるわけです。

所得控除ではなく、税金が直接引かれる、というところがポイントです。

所得控除の場合には総合課税された収入(給与など)から経費のような扱いとして差し引かれる控除なので、結果的に税金を計算する土台にしかなりませんので、あまり納税額が低くなるわけではありません。

税金から直接控除されるということは、株などの所得税からも控除してもらえることになりますので、

たとえば、

株で200万円儲かった → 所得税は15% = 30万円

という場合、この30万円がそっくり控除されて所得税納税額が0になるようなものです。

総合的にどのように所得が課税され、どこにどう作用するのかということを見極めて、しくみを利用していきましょう。

まだまだ、しくみはたくさんあります

確定申告を避けたいという方が多いようですが、確定申告は税金を安くするための手続きのようなものです。

株の売買、為替取引、そのほかいろいろな制度を適応して税引き後の所得を大きくすることができます。

ここに挙げたしくみというのはほんの一例です。

短期間の制度、その年だけに適応されるもの、これから始まる制度など、誰もわざわざ教えてくれません。

また、運用していればわかること(よく考えればわかること)というのもたくさんあるので、とにかく取り組んでみて実際に情報を集めてみることでわかってくることもたくさんあると思います。

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