相手が、決定できない質問
これ、どう思いますか?
え?思うって、何が?どう?どんな時に?いや、、、この色、どう思いますか?
え?色? 感想いえばいいのかな?
こんな会話、よくありますよね。
友達同士の会話なら笑い話ですが、仕事でこういった質問をされると、とても困ります。
こういった、選択肢のない質問をオープンクエスチョンといいます。
オープンクエスチョンが良い場合もありますが、ほとんどの場合、回答を得ることができません。
なんで、回答してくれないんだろう。。。
意見を持っていないのでは?
質問側は、回答する側に問題があると思いがちです。
でもこれは、質問する側に問題があるのです。
選択肢が無限にある
選択する前提がわからない
それを選択した時に起こること
答えを躊躇する理由はたくさんありますが、
答えが相手の意に沿っているか
答えがトンチンカンではないか
答えることによるリスク
など、答えることの不安要素が多く答えにくいのです。
でも実際に質問する側は、頭の中に選択肢を用意していることがほとんどです。
そうでなければ質問をしませんが、質問をする時にすべて脇に置いて、選択肢のないオープンクエスチョンになってしまうのです。
相手が決定できる質問
1.これ、どうですか?
対象もなく、選択肢もありません。
2.この色、どうですか?
対象は特定していますが、選択肢がありません。
3.この色、あなたは好きですか?
対象を特定して、選択肢を与えています。
何かしらの判断を相手に求めるのであれば、選択できる質問をすることです。
目の前の会話ならその場で答えられますが、メールなどでオープンクエスチョンされるとさっぱりわかりません。
でも、聞いている方はすでに選択肢がありますし、選択肢で聞いているような気になっているので、
何でわかってくれないんだよ
これのコトに決まっているでしょ
などと思いがちです。
頭の中のことは誰にもわからないので、相手にそれを察することを求めるのは無理な話です。
でも私たちは、よく、こういった選択肢のない質問をしています。
もしあなたがオープンクエスチョンをされた場合、聞き返すことで方向性を探ることができます。
じゃあ、あなたはどう思っているの?
選択肢を持っているのですから、聞けば良いのです。
1つの回答を聞けば、それに対しての回答の軸(質問の方向性)を考えることができます。
オープンクエスチョンには、オープンクエスチョンの質問で返せば、クローズドクエスチョンに変わる
のです。
オープンクエスチョンは、軸をつくれば有効活用できる
私はできるだけ多彩な意見を集めていくミーティングの進め方が好きです。
回答を決めたい時にはクローズドクエスチョンで良いですが、できるだけ多くの意見をもらいたい時にはクローズドクエスチョンは不適切です。
かといって、オープンクエスチョンをしても、あまり意見は出てきません。
これ、どう?
みたいな、本当に開放的な質問では、質問を受けた人に?????が飛び交ってしまい、ファシリテーターの私が大丈夫か?と不安に感じられてしまいます。
そこで使うのが、クローズしすぎないでオープンにする質問、
選択のしやすい軸を提案する質問
です。
どの方向で答えて欲しいのかということがわかれば、安心して答えることができます。
軸があれば、その軸の上で自由に答えて良いので安心して沢山回答がでてきます。
先ほどの色の例であれば、
女性の好まれそうな色には、どんなものがありますか?
など、決める方向性をハッキリとすることです。
ある軸で話をしていると、選択肢が飽和したり、軸を飛び出すようなことも出てきます。
そんな時がチャンスです。
他の軸はありませんか?
ということで、答える軸の方向性を変えれば、また多くの回答を得ることができます。
そうやって、
たくさんの軸を用意していくことで、
線が面になり、立体になって、
多彩な回答を得ることができる
のです。
先ほどの色の例であれば、
候補の挙がった色は、どの色の組み合わせが良いですか?
色だけでなく形や色の比率はどうですか?
どんな年代の女性に好まれますか?
どんなシーンで好まれますか?
など、本来聞きたかった方向性、あるいは想定もしえなかった回答を得ることができるのです。
オープンすぎるオープンクエスチョンは、海の真ん中に船を浮かべるような質問です。
一旦情報を絞り、広げていくことで、大きな成果を得ることができるのです。
スムーズな段取りを進めるためにも、良い回答をえて、決定や合意をスムーズに進めていく必要があるのです。
引用元:答えやすい質問、答えにくい質問 ~「質問の軸」で多彩な答えを・・・