「段取り」の「段」を「取る」とは? ~区切りのない道のりを、あなたはゴールだけ見て走り切れますか?

段取りの技術

段取りは、段を取ると書きますが、一体どういう意味なのでしょうか?

段取りの語源が歌舞伎というエントリーにもあったように、段とは「~話、~章」という意味を持っています。

ですから、ひとくくりという意味で、そこに何かしらの始まりと終わり(起承転結)があります。

従って、ひとつの大きな話でも、第一章という区切りをつけていくことがといえます。

 

私たちが何かを始め、そしてゴールに向かう時に、そこまでの1本の道のりには特に区切りがありません。

区切りがないということは、どこまで来たか、あとどのくらいかということがわかりにくいのです。

 

ゴールが10メートル先にあって、1メートル毎に区切り線があれば、

 

「もう3メートル来たな、残りは7メートルだからあと2と倍ちょっとだな」

 

ということがわかります。

 

区切りのない道のりを、あなたはゴールだけ見て走り切れますか?

 

なかなか難しいですよね。

 

あと何キロ

 

たとえば、高速道路を車で走っていて、

 

次のSAまであと何キロ
目的のインターチェンジまであと何キロ

 

とでてきますが、そこに数字が書かれていなければ、どこまで走ったら良いのかわかりませんし、気持ちの区切りもつきません。

ですが、私たちが設定するゴールまでの道のりには、そうした区切りをつけることがとても難しいのです。

ですから、いくつの段階を踏んだらゴールにたどり着くのか?といったを自分でつけていく(取っていく)ことになります。

ゴールが10段先か、100段先かわからなくとも、数字など見える形で区切り(段)が付いていれば、準備の方法やペース配分、気持ちをコントロールすることもできます。

ですから、段取りは、

 

ゴールまでの区切りをつけることで見通しを立てる



ことです。

この区切りは、マイルストーンなどとも呼ばれます。

 

様々な準備や計画をするときの区切りをつける、その区切りは一つの段であるということでもあるのです。