植物に共通して必要なのは、水でも太陽でも肥料でもない。それは・・・

段取りの技術

根を掘り上げる植物

チューリップやダリアなどは、球根で増える植物。

花が落ち枯れてから根を掘り上げて保管し、植え直すことで大きな花をつける。

根を掘り上げなくてももちろん花は咲く。

しかし徐々に花の大きさが小さくなる。

球根が分球して増え、根が窮屈になり、充分な栄養を補給することができなくなってしまうから。

窮屈で成長できない

私たちの社会でもよくある出来事かもしれない。

知らない間に、息苦しくなっていることも。

しかし、根を土から出してしまおうなんて、常識的には考えられない。

植物の中には、根を少しでも傷つけると枯れてしまう植物さえあるのだから。

根を掘り上げてしまうなんて、自然界ではありえないこと。

でもその常識を疑って、彫りあげる必要がある。

植物を見れば、気づかされることが多くある。

そして私たち人間が考える、安易な常識にさえ意味がないことにも。

植物に共通して必要なのは、水でも太陽でも肥料でもない!?

水を必要とする植物もあれば、水をやりすぎると腐る植物もある。

太陽を必要とする植物もあれば、日が当たりすぎると枯れる植物もある。

肥料を必要とする植物もあれば、肥料がほとんど不要な植物もある。

では、多くの植物に共通する必要なこととは?

その答えは、風。

強い風ではなく、空気が動くという意味での風。

空気が動かない場所は、必ずと言っていいほど、枯れる。

水でも太陽でも肥料でもなく、空気の動きが必要なのだ。

空気が淀むと、植物は弱る。

風通しが悪いと、湿気が溜まる。

淀んだ空気の場所には、湿気が溜まり、そして、カビが生える。

病気や害虫の温床となり、いずれ、腐る。

新鮮な空気がない場所は、息苦しくなる。

風通しは環境づくり

風通しを良くする

その理由はたったひとつ。

適切な温度と湿度を保つこと。

いつも新しい空気を送り込み、空気の淀みをなくす。

植物に限らず、私たちが生きる全ての場所で、

風通しは大切な環境づくり。

社会も、職場でも、家庭でも同じ。

空気の循環でさえ、大切な段取りとなる。

植物を見れば、私たちの社会が、少し垣間見える。