多様な価値観を認め合う社会を作るには? 〜社会の問題を解決するために必要な多様性

多様な価値観を認め合う社会を作るには? 〜社会の問題を解決するために必要な多様性 段取りの技術

私が創設し経営に携わるNPO法人コモンビートという団体は、多様な価値観を認める社会をつくるというビジョンを掲げて活動をしています。

 

一般社会人を開催地域で100人集め、100日をかけて国や文化などをの違いを乗り越えるストーリーのミュージカルを創作し、公演で4000人ほどの人に想いを伝える活動をしています。

 

普段の生活では、意識し行動していかないと多様性は失われていきます。気の合う仲間だけで内輪盛り上がりは楽しいので、最初は新鮮であってもいつしか馴れ合う仲になり、多様ではなくなります。

 

ですからミュージカルという非日常のプログラムへ参加し、目的を同じくした仲間と考え作り上げる事によって、自分の周りから多様な価値観に気づき社会へ目を向ける事ができるよう社会教育を行っています。

 

多様な価値観を認め合う社会を作るには? 〜社会の問題を解決するために必要な多様性

 

こまで詳しく書くと、社会教育団体だということを理解してもらえますが、ミュージカルのストーリーやイメージから、国際系の団体、ミュージカルの団体と紹介されることもあります。

 

確かにストーリーは4つの大陸に分けて文化の違いを解決する流れなので、国際協力や理解などがテーマのように聞こえますが、実際にその舞台はバーチャルであり、多様な価値観が存在するということの表現に過ぎません。

 

 

国というとコミュニティーは大きいですが、コミュニティーの最小単位である家族にも文化があります。

例えば結婚するときになって、その文化の違いに戸惑う事もあるでしょう。生活の全てが異なる文化で育ったので、折り合わないのも当然です。

また、企業文化も、地域文化もあるように、ある属性で集まった人のコミュニティーには必ず共通があり、一方で他のコミュニティーとの違いも生まれます。

本来は異なっていることが前提であるにも関わらず、無意識で本能的に同一化していくので、異なるものは排除されたりコミュニティーに入れなくなって他に移ったりするのです。

 

 

こうして同一化されたコミュニティーは、井の中の蛙状態になり、客観的な視点を失い、正しさと間違いに分類され、強制力よって統制され、軋轢が社会問題を生み出す原因となります。

これはどんな単位のコミュニティーにも生まれる同一化のプロセスです。

 

多様な価値観を持ち、多様性を高めるにはどうしたら良いのでしょうか。

 

多様な価値観を理解するには、それなりに心理的な負担がかかります。

なぜなら、異なる価値観を受け入れる必要があるからです。普通に受け取ればストレスの原因になり、拒絶反応が生まれます。人は誰もが、好んでストレスを受けたいとは思わないでしょう。

でも価値観というものは見方や捉え方を変える事で、意識や行動を変える事ができます。

 

私たちコモンビートのビジョンを達成するためのミッションは、表現活動によって、つよく・たくましく生きる個人を増やすことです。

単にチカラの強い人はいますが、本当の強さは柔軟性であり、柳のようにしなやかな心と体の持ち主です。

異なる価値観を受け入れるという行動には、このしなやかさがとても大切です。

相手の価値観を全部をマトモに受け止める必要もなく、時には解釈も必要であり、自分の意見を常に持ち、その上で相手の価値を理解し一緒に行動できることです。

年齢や性別、立場や肩書き、国籍や歴史をも超えて、それぞれの個性が補って成長すれば、どんなコミュニティーも創造的な活動に変わります。

 

共通を知るには違いも知る必要があります。

そしてその違いを理解し、楽しめる文化が生まれれば、家族も職場も、地域も国も世界も、きっと創造的になり、良い社会が生まれると思います。

 

創造的なコミュニティーが、未来を豊かにするはずです。