どこまで洗ったら綺麗になる?
小さい頃から、お風呂に入ると、石鹸で体を洗い、シャンプーで頭を洗ってきました。
大人になると、洗顔フォーム(石鹸)も用いて、顔の油脂をとってきました。
でも、ある程度の年齢になってくると、そういった石鹸やシャンプーで頭や顔や体を洗うと、どうも乾燥の方が気になるようになりました。
幼少からそのように石鹸を使うことが当たり前だったので、
石鹸を使わないと汚れが落ちない
というイメージがついているのだと思います。
もちろん、石鹸やシャンプーを使わないと落ちない汚れというのもあります。
でも、洗髪料も特につけず、手も極端に汚れず、季候の良い季節に、どこまで体は汚れ、どの程度まで汚れを落とす必要があるのでしょうか。
イメージとしては、体の油脂が気になったり、汗をかいたり、フケや垢といったものが気になるのだと思います。
それらは本当に汚く、また、どこまで落とすべきなのでしょうか。
不快を無くすことに石鹸が必要か
私たちの体は常に新陳代謝をしているので、皮膚は生まれ変わり、髪は生え替わっています。
季候に適応していくために、毛穴を開いたり閉じたり、皮膚の温度を調整したり、汗をかいたりしています。
それらが何かしらの原因によって、臭いに変わったり、汗などのねばりなどで不快感に変わっていくことで、それらを取り除きたいということから、石鹸を使うのだと思います。
では、それらの「不快」を取り除くためには、どの程度の洗浄をしなくてはならないのでしょうか。
結果からいえば、お湯や水で落とす程度で、十分に落ちます。
髪の毛や頭皮、顔や体など、すべての表面については、お風呂に入るだけで落ちます。
もちろんシャワーでも洗い落とすことはできます。
シャワーで落ちにくければ、お風呂にゆっくり入れば、皮膚がやわらかくなりますので、表面を手でこすったりマッサージする程度で、油脂のほとんどは落ちます。
頭皮も同じです。
抜け毛は毛穴に汚れが詰まっているからというまことしやかな話がありますが、一日の汚れが多少毛穴を塞いだところで、水やお湯で十分に流すだけで汚れは取れます。
シャンプーやリンス、石鹸が皮膚や髪を傷める
スッキリするシャンプーや、なんとかマイルドシャンプーのような手触りの良さそうなものがたくさん商品として出回っています。
その多くは、石鹸の除去力が強すぎて、頭皮や髪を傷めます。
シャンプー後の爽快感を出すようなものが入っているものもイメージの問題だけなので、それが汚れを落としたわけではありません。
つまり、お湯だけで落ちるにも関わらず、洗った感覚を出したいために、そうした添加物を加えています。
また、リンスなども同様です。
リンスこそ毛穴を塞いでしまう可能性があります。
リンスは、サラサラの髪になるように髪の毛の表面をコーティングしています。
ではそのコーティングは本当に髪の毛だけをコーティングしてくれるのでしょうか。
頭全体にリンスをつけるので、かなりしっかりとリンスを落とし頭皮を洗い流す必要があります。
しかし、しっかり洗い落とそうとすれば、リンスもしっかりと落ちてしまいます。
体に必要な油脂を洗い落としすぎない
その昔、日本には石鹸はそれほど普及していませんでした。
石鹸で体を洗うようになったのは、海外の文化が入り始めた明治の頃からだそうです。
日本は、石鹸で洗わなくとも、風呂文化があったので、風呂に入って体を温めて表面の汚れを落とすことができました。
その程度で汚れを落とすくらいのほうが、体に必要な油脂が残るのです。
では、石鹸で必要以上に油脂を取ると体はどのような反応をするのでしょうか?
体は、必要な油脂を出そうとして、必要以上に油脂を出してしまいます。
そしてその油脂をまた洗い落とす・・・という悪循環を繰り返し、油脂が出やすい皮膚へと変わってしまうのです。
皮膚に十分な油脂があれば、体は必要以上に油脂を出さないため、一定の油分で保たれます。
その油脂にはある程度の汚れはついてきますので、それを自然な形で洗い落とせば、体は少し油分を補填するだけで、適切な状態が保たれるのです。
油を落とし続ける悪循環を断ち切ることがとても大切です。
髪の毛や皮膚の洗い方
まず、皮膚をお湯で洗い流します。
可能であれば風呂に入って、温まります。
体であればその表面を手でこするだけで終わりです。
頭皮は、再度お湯をかけて、指で全体をマッサージします。
そして、お湯で洗い流すだけです。
たったこれだけですが、体臭で悩んだり頭皮のフケが出るようなことはないでしょう。
※もちろん体質的なものが人によって異なります。
また、どうしても気になるようであれば、1~2週間に一度くらいはシャンプーで洗うというのも良いでしょう。
最初は、2~3日に一度は石鹸やシャンプーを使うとか、少しづつ減らしていくのも良いかもしれません。
私はこれで、体や頭皮の痒みがなくなりました。
特に冬場の乾燥した時期は、シャンプーや石鹸を使うと体に痒みが出ます。
これが石鹸のせいだと思っていたのですが、そうではなかったのです。
小さな頃からやっている「当たり前」のことも、ちょっと気にしたり見直すきっかけになればと思います。