子どもの感性のスイッチを止めているのは、誰? 〜親の望みを叶えるために子は生まれてきた訳じゃない

子どもの感性を奪う 子育て

親)どう?今日のご飯おいしい?

 

子)うーん、、、、

 

親)どうしたの?おいしくないの?

 

子)おいしくないなんて言ってないよ。

 

親)だって、何も言わないじゃない。。。

 

子)えっと、、、

 

親)え?せっかく作ったのに、食べないの?

 

子)食べてるよ、

 

親)で、美味しいの?

 

子)うーん、、、おいしい

 

親)本当に美味しいの?

 

子)うん、おいしい。。。

 

あきらかに、「おいしい」と言わせてますよね。

文字で書くときっと誰もがそう思えますが、自らもやっています。。。。

(私もやることがあるかも。。。)

 

 

子どもの考える時間を待てず

感じていることの表現が難しいことを決めつけて、

自らの質問に、期待する回答で答えさせようとする・・・

 

 

親は、おいしい!と言ってくれたほうが満足ですよね。

 

それを、聞きて満足・安心したいために聞いている質問です。

 

 

この子は、何かおいしいと言えないことがあったのです。

 

そのことを表現できなくて苦しんでいます。

 

 

親は理想の回答をしてくれないのでどうしてもイライラしてしまい、自分の望む答えを求めてしまいがちです。

 

 

あるとき、レストランで親が子どもにしている、こんな会話が聞こえました

 

え?メロン食べないの?

なんで?こんな美味しいものなのに。

メロンって高いんだよ。

せっかく頼んだのに、食べないの?

これが美味しくないなんて、可哀想だわ。

味覚おかしいんじゃない?

じゃあ、食べちゃうよ。

 

普段からこういう会話をしていると、子どもは考えることを止めます。

 

考えても、無駄、だと思うからです。

 

ここまでは言い過ぎ!と思うかもしれませんが、結構多くの親は、この半分くらいは言っていることも多いみたいですよ。。。私もつい、言ってしまいそうになる瞬間はありますが。。。

 

 

ちなみに、私はメロンが好きではありません。

 

メロンの美味しさを知らないなんて、人生の半分くらい損している

 

なんて言われますが、、、、まあ、そう思えるものがあるなんていいですよね。

 

でも、もっと美味しいと思うものをいっぱい食べているので、私はメロンのようなわざわざ高いものを食べなくても幸せです。

 

 

 

これは、大人の世界でもよくあります。

 

 

共感してもらったほうが安心です。

 

ですから、無理に相手に合わせ望んでいる答えをしたり、自分に合わせさせようとしたりします。

 

いろいろなケースでそうしたい気持ちがあるのも本能的にあって当然ですし、こういう強引なことも必要なことはあります。

 

 

でも、いつもいつも、自分がそうされたら、???

 

 

考えることを、止めませんか?

 

考える前に、センサーを停止させて、感じることを止めませんか?

 

 

子どもは、親を満足させるために生まれたきたわけではありません。

 

もちろん、子どもがそう望むのは本能的なことで、自らを捨てられては困るし、悲しく寂しい気持ちになりたくないからやっているのです。

 

子は親を見捨てたりしません、、、小さいうちは。

 

だから親は、調子に乗って、自分の思うことを押しつけようとしてしまうのです。

 

もちろん、、、子どもは自由できままで、何もかもが初めてのことのように感じるので、すべてに対して好奇心が旺盛で・・・だから、大人がダメ!と言いたくなる遊びをしてしまうのです。

 

すべて初めてのことで、実験して、何かを感じたいのです。。。

 

でも、、、止めちゃいますよね。

 

 

 

また、大人でも、言葉では表現しきれないことは沢山あります。

 

うまくいえない、表せない、言ったら誤解を受けそうだ・・・

 

そんなことで、うーん・・・と黙り込んでしまうこともあるでしょう。

 

 

夫婦ケンカの多くに、黙り込んでしまった相手を責め続けるケースがあります。

 

何で、何も言わないんだよ!

黙ってたらわからないでしょ!

何か、言えよ!

言えないのかよ!

 

・・・表現しきれないんですよね。

 

表現したとしても、その倍返しのような言葉が返ってきたら、言うのを止めちゃうわけです。

 

そのうち、感じることを止めるのです。

 

 

感性のスイッチがオフになる瞬間です。

 

 

もう何も感じないようにしよう

 

空気のようになろう

 

感じても、見ぬフリをしよう

 

どうせ私が感じたことは間違っている・・・

 

 

感性の成長が止まります。

 

 

何か正解のことが別にあって、どうせそれを押しつけられるんだ。。。。

 

正解だけ教えてよ、、、感じるのがもうしんどいよ。。。

 

 

どんな違うことをしても、心はひとつですから、同じパターンが出来上がってしまうのです。

 

 

今日のごはん、おいしい?

 

 

味覚も人によって違えば、年齢でも味の感じ方が変わります。

 

好き嫌いもあれば、単に茹で加減が悪かっただけかもしれません。

 

お腹が痛いのかもしれないし、友達とケンカをしただけなのかもしれません。

 

 

 

感じたことをそのまま受け止めて、

それを感性に問いかけてみる。

 

 

すると、自分でもわからない原因が見つかることもあります。

 

 

 

素直に物事を感じ、それを話す。

 

当たり前のようですが、それがその子の感性を養い発揮するために、最も大切なことなのです。