「花が咲き、実がつく」仕事も人生も、良い土壌で育つ  【栽培から学ぶ段取り】

社会・地球と感性

畑から学ぶことは、毎日に通づる

 

私は日々、畑作業しています。 畑作業というのは種まきや収穫などのイメージもありますが、とても多い時間を割くのが、土作りです。

 

 

アップロード画像

 

見た目にはすべて土に見えますが、すべての畑の土は異なります。

 

地域によっても季節によっても変わります。

 

その土がどのような性質のものであり、「生きている土、土壌」でなければ良い作物ができません。

 

ですから、作物ができないような土の場合には、土壌改良を行って作物ができるようにします。

 

花が咲き実が付く・・・これは土しだい(次第)、なのです。

 

私たちの生活や社会も、こうした土壌の上に成り立っているといえます。

 

良い土壌の上に、健全な育成がされ、人が生きがいをもち、豊かな社会が形成されていきます。

 

花が咲くのも実がなるのも、やはり社会という土壌が豊かでなくてはなりません。

 

畑作業は、私たちの社会そのものなのです。

 

良い土壌作りには時間がかかる

畑で美味しい野菜が採れるのは、良い土壌があるからです。

 

良い土壌と言うのは、適切な水、空気、養分、酸性・アルカリ性度、微生物などがバランスよく含まれ作用しています。

 

畑では良い土壌のことを「肥えた土」といいます。

 

季節や気候、天候の影響を受けながら、それぞれが影響・作用しあい循環し、絶妙なバランスで土を作っていきます。

 

ですから、土づくりというのは、時間がかかります。

 

 

土作り(土壌の調整)をして、すぐに種や苗を植えることはできません。

 

たいていの場合、最低でも2週間以上寝かせて(時間を置いて、という意味)、ようやく種まきができる状態になります。

 

私たちの仕事や社会環境でも、同じようなことが言えると思います。

 

いろいろな環境改善やルール制定などをしたとしても、それが馴染むのにそれなりの時間がかかるのです。

 

社会という土壌も様々なバランスのもとに成り立っているので、急激な変化はできません。

 

職場環境などでも環境を変える時には、それなりの期間「移行期」を作ります。

 

プロジェクトなどであれば、「ソフトランディングさせる」とも言います。

 

いずれにしても、環境適応するために必要な期間であり、それは良い土壌を作って本格的に成長するために必要な時間なのです。

 

栽培から学ぶ、仕事や社会の土壌「風土」

 

活気のある企業や地域には、良い土壌があります。

 

コミュニケーションが豊かな土壌
風通しの良い土壌
お互いを尊重しえあえる土壌
チャレンジしてもゆるされる土壌
チャレンジを期待する土壌

 

土壌というのは一般的に風土といったような言葉でも表されますね。

 

風土という言葉の中に土が入っているように、土は環境をつくる大きな役割を担います。

 

様々な要素が企業や社会を支える土壌になりますが、すべては人の心への影響です。

 

その人の意欲や希望、動機などが、仕事や社会の結果として表れます。

 

これは、作物でいえば、花がつく、実がなるといった結果でしょう。

 

 

元を辿れば、全ては土壌から始まっているのです。

 

花や実という結果を追うのであれば、まず、土壌に注目することが大切です。

 

土は見た目には区別がつきません。

 

でもそこには、土壌を豊かにするための様々な要素が影響しあい、時間をかけて形成している過程があるのです。

 

気の長い段取りが必要になりますが、花や実がついてから土作りの手抜きを後悔するわけにはいきません。

 

 

土づくりによく時間をかけることが、開花や収穫を豊かにすることに繋がるのです。