栽培から学ぶ人材育成

アントレプレナーシップ

人材育成に関わる仕事をして、20年が経ちます。

いつも思うのは、人が育つことと、栽培は本当に似ているということ。

私は畑仕事もしていることもあって、いつもそんなことを思うのです。

特に、人が育つ環境と、土壌との関係。

種が発芽し、育っていく過程において、その成長がうまくいっているかどうかは、なかなかわからないもの。

実際に最も重要なのは、根っこ。

引っ張り出して見るわけにもいきません。

だから、見える部分から、根のことを想像するしかないのです。

その根がちゃんと広がって、しっかりと大地に根付けるように、やはり土壌環境が1番大切になるのです。

土といっても、全部同じではありません。

土にもいろいろな種類が混ざり合っていて、土の中の水と空気と栄養、酸度、そして微生物の関係が複雑に絡み合っています。

どんな土でも育つものではなく、育つ植物によっても土を選ぶわけです。

そんなことを考えると、人も同じです。

すべての人が同じ環境で育つわけでもありませんし、見ために良い子でも心が折れそうな繊細な育ち方をしている人もいます。

一見健康そうに見えても、骨がスカスカかもしれません。

学歴が良くても、知識だけで行動が伴わないかもしれません。

見た目というのは何かと照らし合わせて期待をしてしまうものです。

土の中、人でいえば心身がどのように健康であるかということをしっかりと準備し想像をしていくことで、人の育ち方も変わっていくものです。

教育や人材育成をする人は、ぜひ栽培を実際にやってほしい。

本当に大切なことが、たくさん発見できると思います。